Baby Steps

ゆっくりと歩む日々の眺めと言の葉

前へ腕を伸ばす

何気ない動作の中で生じることが

ツールで胸郭下部を支えた時

中部、上部を支えた時とでも変わってくる。

 

それらから

どういうことが考えられるか。

 

その後のワークでの感覚入力や調整を潤滑にするために

それを予め言葉にすることも時にはあるが

ある程度学び重ねていらした方には

感じていることと、していることの違いを

むしろ客観的に見て、ご自身で修正を図って戴くことが多い。

 

そうして動くことを通じて捉えた働きの過不足を

ただ、ワークの中だけでなく

日常の、あるいはダンスの

どんな時に同じパターンが生じているのか

見出し、修正していく過程が

気付きで終わらせずに

精度を高め、洗練へと向かうために

欠かせないものなのだと思う。

 

そんな地道な過程を楽しんで下さる方々との

清々しい時間を過ごさせていただいている今週。

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「腕」の動きであっても

肩関節の周囲の働きだけに限ったことではなく

肩甲骨周りや脇・脇腹など

体幹部の様々な働きが連動することは

皆さん先刻ご承知だが

○○筋といった解剖学用語のように

部位で切り分けた言葉ではなく

たまには、暮らしの中で何となく使っている言葉の

語源を考えてみるのも面白い。

 

これは新音義説を唱える方の

「ワキバラ」についての解釈だが

こう考えると、「腕」とそれに近い「胸」や「腹」との

繋がりが豊かに感じられるのではないだろうか。

 

一音節読みで、腕はワンと読み「ウデ」のことです。

近は、そもそもの漢語の一音節読みでチンと読みますが、

漢語でチンと読むものは、殆んどの場合、

日本語音読ではキンと読むことになっています。

このような字は、極めて多いので若干だけを例示すると、

今、斤、筋、金、錦などがあります。

つまり、ワキバラとは、腕近腹の多少の訛り読みであり、

直訳すると「腕に近い腹(部分)」の意味になり、

これがこの言葉の語源と思われます。

江副水城『人体語源と新音義説』 鳥影社

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