
ブンミおじさんの森
2020/10/29
チェンマイに行く予定で空けてあった1週間
今日は『ブンミおじさんの森』を何度目かで観た。
https://www.club-typhoon.com/archives/2019/10/21/boonmee-film.html
上記のページに
大変詳しいレビューを載せてくださっているので
ここでは詳細は割愛させていただくが
「前世を覚えている男性、ブンミ」の物語は
それを象徴するかのように
東北タイの美しい自然を背景にした水牛のシルエットの映像から始まる。
ลุงบุญมีระลึกชาติ ブンミおじさんの森
アピチャートポン・ウィーラセータクン 監督
私個人的には、
水牛という存在が
古来から農業を助けてきた親しみのある動物で
愛されもしながら
その一方で諺などでは賢くないことなど
侮辱や哀れみのニュアンスを持ったイメージで用いられていることや
精霊祭祀では供物とされてきた歴史もある動物であり
また、「赤い水牛」と用いる時は、赤シャツ派
つまり左翼がイメージされるような面もあるので
自分の病気が共産主義者たちを殺害してきた
カルマだと感じているブンミおじさんの
自己に対する複雑な想いを象徴する形で
用いられている面もあるのではないかと感じている。
(『タイ日辞典』 冨田竹二郎/養徳社)
ちなみにナマズはパワーの象徴。
そのようなタイの社会や歴史、精霊信仰なども重ね合わせながら観ると
なお味わい深い作品だ。
タイの歴史や精霊信仰(主に北タイだが)に関しては、こちらの2冊が詳しい。
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