Baby Steps

ゆっくりと歩む日々の眺めと言の葉

レッスンにおいて

基本的にあまり鏡に頼らせたくないのは

主としてキネスフィアも含めた

身体と動きの空間の再構築に

関わる面があるから。

 

その意味においては

このballet rotoscopeの映像も

とても参考になると思う。

ただ、こうしたイメージを持つことも大事だが

自分の手足や

身体中の関節がどこにどのようにあって

どのように重さを支え

どのように呼吸しているのかを

感じられているつもりの身体でも

その身体イメージがどれだけ不確かなもので

身体図式が歪んでいるものであるかを

ダンス以前のはるかに基礎的な動きの中で直面し

その誤差を修正していくことを重ねるから

自らの感覚を疑う、考えを疑うという素地が

育まれる場合もあるのではないかと思う。

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手で身体の重さを支える

ただそれだけのことでも

どれだけ開かない手になり

どれだけ肘を捻らせて

どれだけ無駄な力で負担をかけ続けているか

 

気付くことから

違う選択肢が生まれても来る。

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ただ、私個人的には

その空間に意識が縛られている限り

例えばアミニズム的世界観を持つ

ロマンティックバレエなどでは特に

可視的物質世界を超えて広がる

霊性や情緒を観客と共有する場は

生まれ難いのではないだろうかと思ったりもするし

踊る喜びの原点は

私たちが今見えなくなっている空間の中に

鼓動しているのではないかと感じている。

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