Baby Steps

ゆっくりと歩む日々の眺めと言の葉

先日、学生さんと「今年の漢字」の話題になった。

111日から募集開始になったそうだ。

 

彼女は、ダンスは言葉を使わないけれど

使わないからこそ

語彙を豊かにしたり

日頃使っている文字の持つ意味をよく学び

自分の思考や心の生じる源を耕していく事が

大事だと思うからと

漢字検定を一つの目安にしながら

独学することも続けている。

 

「先生は今年の漢字は何だと思う?」

と、尋ねられて答えたのが

表題の『諦』。

 

今年も、皆様々に

「諦める」ことを余儀なくされた面は

あったのではないかと思う。

ただ、その諦めざるを得ない状況の中で

この漢字の持つ別の意味が引き出された面も

あったのではないだろうか。

 

「何かがおかしい」「変だ」と思えば

世の中や世界で起こっていること、その背景も含め

はっきりと、じっとよく見守ろうとし(諦視)

何は譲れて、何は守り抜きたいのか

おかしいと感じる自分の内には

どのような考え方や感情があるのかということにも

しっかり目を向け、考えようとし(諦思)

その上で、何をするのかしないのか

何を選び、何を捨てるのか

葛藤し、模索しながら

自分の進む道をつまびらかにしようと

してきた年でもあり、している今であるように思う。

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簡単に手放すとかやる前に断念するあきらめや

或いは、儚さを嘆くような「諦感」ではない

「諦観」に転じていくための試練を

与えられているような気がする。

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