Baby Steps

ゆっくりと歩む日々の眺めと言の葉

身体と空間というと

昔、小さな子どもたちのクラスで

師が徹底的に繰り返させたことを思い出す。

 

バレエには8つの方向があり

(流派によって番号の付け方は違ったりするが)

例えば

2番を向いてクロワぜ・デリエール

次、7番を向いて4番アラベスク・・・

といった具合に

口頭だけの指示に瞬時に反応できるように

方向とパを叩き込むような稽古で

生徒たちはみなゲーム感覚で

その時間を楽しんでいたものだが

その際特に注意させていたのが

長方形のスタジオ基準ではなく

正方形から方向をとるということ。

 

そして、スキップやギャロップなどの単純な動きで

様々な図形を描くように動くこともよく行われていた。

 

当たり前といえば当たり前かもしれないが

身体にしっかり落とし込むということが

とても大事なのだと思うし

子どもたちにしてみれば

それがスタジオや舞台といった

目に見える箱ではない

絶対的なバレエの空間に身体で馴染むことと同時に

空間的思考と身体動作の繰り返しを通じて

抽象的思考の基盤が

育まれていたのではないだろうか。

 

2542358aa7f3472f80aceee7b5a600c9

写真はイタリア、コルトーナにて 2018年9月12日

コメント

この記事へのコメントは終了しました。