Baby Steps

ゆっくりと歩む日々の眺めと言の葉

出張講座

例えば細かくて速い足捌きが必要な際の動きの質の左右差はどの様なところから生じているのか。

今月の出張講座は股関節をテーマにした内容で幾つかのワークを行った。

 

その要素のひとつとして、股関節の感覚入力のワークや足股関節仙腸関節への力の伝達の再学習のワークを行った。

僅かな時間でも、良く感じながら。

 

一方の側だけワークしてみて事前にチェックした立つ感覚や幾つかの動きの感触はどう変化したかを確認してみると、動きのキレも力強さも、安定感も良くなってくる事がわかる。

 

もちろん、それですぐにその状態が持続する訳ではない。

でも、

「動かすのが苦手な側は対側の軸足にしっかりと乗れていないからだとばかり思っていたけれど、それだけではないのですね

という声もあった様に、関節の在処やその動きを脳が感じられている事によって、僅かな時間のアプローチでも変化する体験に驚きや面白さが感じられると、身体やその働きの捉え方にも広がりが生じてくるのではないだろうか。

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ケア

義父が亡くなってひと月。

先週から膝OAの義母のケアを週に2回ほど時間を決めて行っている。

  

身内はどうしても甘えが出るし、してもらう事に依存する様になるのは良くないのではとこれまで余り施術するような事は無かったのだが、単に膝のケアだけでなくグリーフケアとしても、今自分に出来ることはこれかなという気がして。

  

時間にしたら30分程だが、触れること聴くことを介してポロッと漏れてくる想いの欠片もあり、それは日々のサポートをする上でのヒントにもなる。 

  

施術して終わりではなく、毎回必ず僅かでも運動も含める様にしているが、前回はベッドから立ち上がる際に何処にもつかまらず、すくっと立ち上がれた事には本人が1番驚いていたし、杖を突きつつ歩く普段の動きを観ている私もその機敏さには正直なところ驚いた。

  

「こんなに違うものなのね」と何度も呟きながら、今より良くなる可能性を自身の身体から感じ「なんだか気持ちが明るくなってきたわ」と言ってくれた事が嬉しかった。 

 

30分前に話した事を忘れてしまう事も多々あるのだが(笑)、身体を通して感じられた希望は例え意識が忘れても、身体の何処かには少しずつでも染み込んで、生きる意欲のささやかな支えとなってくれる事を祈りながら。

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「昔はよく花を観に行ったりしたけど、年老いて脚が悪くなってからは庭の花を観るくらいだわ。」と呟いていたので、今日は義母の部屋の前にも寄せ植えをひとつ作った。

毎朝窓を開けるたびに目にする事になると思うから、楽しみのひとつになってくれれば良いなと思う。

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