
生命の速度
2023/11/13
冬の訪れを告げるように
山茶花が咲き始めた週末。
頸椎の手術を受け、首しか動かせなくなっていた11歳の犬ルナ。
犬の11歳といえば
人の年齢に換算すると60歳位だろうか。
リハビリにあたった方の力ももちろんだが
生きようとする力を邪魔する
余計な思考が無い動物達の無心さによって
回復も促進されたのではないだろうか。
そんな事を感じながら
野口晴哉氏の偶感集の一節を思い出した。
生命の速度
犬は九週間の胎内生活で生れるが、人間は四十週かかる。 生れたあとも、人間を犬の速度で育てようとしても難しい。十一ヵ月経てば犬は青年期に入るが、人間はやっと歩き出す。
体の故障を経過することでも、その生命の速度がある。犬に比べて人間は遅過ぎると苦情をいうより、この生命の速度で動作することを先ず知らねばならぬ。
野口晴哉「偶感集」 全生社
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