
間がさね
2025/04/23
日差しも強くなり始め、今年も伊勢木綿の手拭いや短めのくびまきが活躍するシーズンになった。
和モダンなSOU•SOUさんの、特に「間がさね」というシリーズが好きで、毎年少しずつ集めている。
大きく巻くよりもカットソーやTシャツの襟元にちょっと覗かせる使い方が好みなので、ストールサイズのくびまきではない手ぬぐいや、短いタイプのくびまきの出番が多い。
伊勢木綿の肌触りの良さと、夏場に使用してもガーゼタオル以上に涼しく感じられ、巻き方で柄の出方を変えられるから、一枚でも様々に楽しめるところも良い。
昨年は父にもモノトーン+苔色のものを贈ったっけ…と、物に記憶が重なり少し寂しいような感情も重なってはいくが、不思議とそんな寂しさも生前よりむしろ今の方が父に届いているような、何とも表し難い近しさを感じる。
「間がさね」という名も、こんな風に物と人とその記憶や想いが重なる「間」を、そこに紡いでくれているような気もして。
気丈ではあるが、雑事が落ち着くにつれ、連れ合いをなくした母も、持て余す隙間に言葉にはし得ない想いが膨らんできているようにも感じる。
少し早いが、今年の母の日の贈り物に、母が好きそうな色合いの「幾何文」のくびまきを取り寄せた。
長年続いた介護に追われなくなった時間が、麗らかな季節に出かける楽しみや装う楽しみに転じる一助となる事を祈って。
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