感覚から
2025/10/25
骨盤や股関節に直接向けた意識が
動きを窮屈にしたり
深層の外旋筋を締め上げる様に使ってしまいがちな時
「使うこと」より、間接的な動きを通じて「感覚すること」を育むプロセスを見直してもらう事がある。
床とMTP関節(特に小指)の接触を
感じ続けることにフォーカスを絞って
床に足趾全体が柔らかく密着する様な
極力力を抜いた(ここ大事)丁寧なタンジュの動きでアプローチした方が
結果として働いている深層筋の程よい収縮感覚や
外側縦アーチの働く感覚を
その連携と共に掴みやすい場合もあるから。
それは先ずは必ずしもバレエのポジションでなくても良いし、
触覚刺激という点ではシューズより裸足や靴下などの方が感覚的にも、指の状態を観察するにも良いかと。
スタンディング・レッグはパラレルで
(内外旋中間位で股関節を安定させる事を身体に学習させた方が良い場合もあるから)
動作足も前に出すときは膝が正面で
アラスゴンドやデリエールは無理にターンアウトしようとせず
小指のMTP関節が床から離れないことに注意を向けながら動かし続けると
股関節周りや下腿、腿の余計な力が抜けた状態で
アーチに導かれる様に自ずとターンアウトする動きも生じてくる。
同様にロン・ドゥ・ジャンブの動きも繰り返し
小指の感覚や股関節を安定させる程よい働きが目覚めてくると立ち姿も変わるし
骨盤や股関節をどうこうしようとせずとも
迷いなく積み上がっていく様な感覚も得られる。
そして、事前に外乱に対する体幹の反応(人に押される場合や、床が揺れるなどの外力に対する反応)もチェックしておくと
実際にそれが向上しているのが確認できる。
ターンアウトの程度としては
最初はこれしか開かないの?と物足りなくも感じるかもしれないが
バレエのパとしてでなく、感覚入力のエクササイズとして行ってみてほしい。
そうして床を優しく撫でる様な動きの中で
脳が欲しがっている末端の感覚情報が増し
股関節周りや骨盤底筋などの硬さが解れつつ
0か100ではない働き加減の感覚の幅が広がって
日常動作での股関節の安定性や
体幹のインナーや足のアーチの働きが変わってくると
可動域も少しずつ広がってくるから。

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