
しっぽの家族
2025/02/02
暫く書くことをしないうちに梅の花が開く季節になった。
昨年から実家の父が体調を崩し、老老介護の母のサポートや、94歳にして初めて介護保険や在宅医療のお世話になるための諸々の手続きに忙しかったのもあるけれど、12月半ばに愛犬が急逝してしまったことも大きかったかもしれない。
ずっと泣き暮らしていた訳ではないが、それが余りにも突然だったせいだろうか、寧ろ泣いて流すことのできない哀しみが喉のブロックにでもなった様な感覚で、言葉が湧き出てくる通路を塞いでしまっていた感じだった。
何十年もしっぽの家族と暮らしてくる中で別れは幾度も経験したけれど、思いがけず早逝してしまったことを受け止めきれない自分や、悔いもあったのだと思う。
そんな時は言葉にして括らずに、後ろの目で経過を見ながら過ごした方が良い気がした。
感情が昇華した記憶がお腹にいく…
そんな話を聞いたことがあるが、書く読む考えるといった思考の領域を暫し休め、宙ぶらりんのままの感情をそのままにしておく時間も必要だったように思う。
その子を迎える際、自分達の年齢を考えてこれが最後と思っていたし、そのつもりでいたが、ようやく喪失の悲しみが肚まで共鳴する様に感じられ、いなくなった事実を受け止められる様になった頃、何故かとんとん拍子にことが運ぶ縁あって6歳の雌の保護犬を迎えることになった。
しっぽの家族としては5代目、保護犬としては3代目。
7月生まれのこの子にはルビーという名をつけた。
誕生石というのもあるけれど、女の子の心身の味方になってくれそうなその名前がお守りのようになって、これからの犬生が健やかで幸せな時間が長く続くようにという祈りを込めて。
昨年8月に繁殖現場から保護されたルビーは、とても人懐っこく甘えん坊、子犬時代に余りできなかったであろう遊びや、野鳥や小動物への好奇心旺盛で、先代ワンコ達の半分くらいの小柄な体格の分敏捷なお転婆娘。(人だったら40歳位ではあるが)
自己免疫疾患によるドライアイがあるので、経過観察や食生活からの改善も必要だが、幸い近所に眼科・アレルギー科の専門診療もしている獣医さんがいらして、そちらにお世話になりながら譲渡時より目の状態もだいぶ良くなってきた。
犬の健康についても再勉強中。
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