痛みや大きな制限がある訳ではないが

歩くことの最中や

つま先を伸ばすような歳に

膝裏にガムテープが貼られているような抵抗感があると

仰る方がいらした。

膝は基本的には蝶番のように動く関節だが

わずかに回旋に働く筋もあり

その方がガムテープと表現しながら

指し示した部位はまさに

その膝窩筋が走行するラインだった。

その滞りがリリースされると

膝の屈伸の軽やかさも

歩行路の膝の伸びも

つま先を伸ばす動きからもストレスがなくなって

「やっと開通した感じです！

　歩くことで整う身体って、

　こういう感触だったかという感じ。

　身体は本当は知っていたのかな。

　懐かしさを覚えるような気もします。」

と仰った。

まさにその方が表現なさった通り　

膝には歩行によって生じる衝撃を和らげながら

軟骨に栄養を行き渡らせ、リフレッシュさせる

滑液の循環システムがあり

人の身体は本来、歩くことによって整うように

デザインされている。

そして、その本来から外れてしまっても

取り戻そうとする働きかけに

時間はかかっても

応えてくれることを実感するたびに

生命のはたらきの懐の深さを想う。

今日は、旧サロン時代のクライアントさんから

近況報告のメールを戴いた。

アトピーのお悩みのある方で

リンパケアを主体とした施術でサポートをさせて戴いていたが

今も時折こうしてメールを下さったりと

仕事という枠組みを超えて御縁が続いていることを有難く思う。

昨年から30年近く使用していらしたステロイド薬から

脱することに取り組まれ

食事改善もしながら

激しいリバウンドを乗り越えられ

だいぶ改善していらして

ご自宅でのトレーニングも徐々に再開なさっているそう。

経過のお写真も添付してくださって

本当に壮絶なリバウンドだったことが伺えたが

その大変な過程もしなやかな心で回復を信じ過ごされたことや

ようやく出口が見えてきた希望が

文章からもひしひしと伝わってきたし

善くしていくという意志の強さが感じられた。

次にお会いできる日が楽しみだ。