Baby Steps

ゆっくりと歩む日々の眺めと言の葉

先月18日の朝、愛犬が旅立った。

保護団体から譲り受けて8年弱

やってきた時には既に網膜萎縮庄で

全く目は見えない状態だったが

日常生活ではそのハンディを感じる事もなく

無駄吠えもしない落ち着いた性格で

寧ろこれまで飼ってきた犬の中で

最も手がかからない位だった。

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晩年は後ろ脚が立たなくなり

何かと介護も必要になったが

それでも、最期まで歩こう

起きようとする姿に

動くことは生きることなのだと

強く感じさせられもしたし

旅立つ数日前からは水は飲んでくれても

それがスープの様なものでさえ

栄養をつける様なものは一切受け付けなくなり

何とか少しでも体力をつけさせたいと

悪足掻きする私たちの態度が恥ずかしくなる位

死期を悟った動物の意志の様なものも見せ

その潔さに感じ入る事も多かった。

 

別れの時は近いと覚悟はしていたけれど

頭でどう解釈しても疼く胸の奥の感触に

心の在処はここなのだと

妙に身体的に哀しみを実感した。

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一旦は全ての犬用品を押し入れに仕舞い込んだものの、

アドを届けて下さった保護団体の代表の方に

やはり直接お会いして報告と挨拶をと

譲渡会に伺った際に縁を感じる出合いがあり、

娘たちが嫁ぎ、義父が他界し、愛犬も旅立ち妙にガランとした家に、

もう一度だけ新しい家族を迎える事になった。

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詳しい事情はわからないが、

前の飼い主さんは自宅のケージに

この子を残して帰っては来なかったそうで、

とても人懐っこいが、少々分離不安気味。

 

暫く保護団体の預かりボランティアさん宅で過ごした後にやってきたから、

前の飼い主さんか、或いは預かりさんを待っているかのように

部屋の外を向いて耳を澄ませている様な時もある。

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別れの悲しみや一匹残された不安が癒えるには

少し時間がかかるかもしれないけれど

一緒に暮らしていこうね。

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