
樹々たちの会話
2025/09/05
前回まとまった雨が降ったのは
何時だったか思い出せない位だが
久しぶりの潤いに樹木や草花が
ホッとため息をついているかのように感じる
雨上がりの風が涼やかな夕暮れ時。
ただ、連日の日照り続きで
紅葉する前に葉を多く落としていた公園の桜の樹も
風雨で更に落葉してしまった様だ。
3本ある大木のうち一本は
もう花を咲かせなくなって何年も経つが
そこにエネルギーを取られないためか
余り葉を落とさず大きく枝葉を伸ばして
まるで他の2本の樹を
過酷な陽射しから守っている様にも見える。
芳香や地中の菌類を介した
樹々たちの会話は私たちの耳には聴こえないけれど
きっと助け合っているのだろうと
その姿からは感じられる。
https://www.hayakawabooks.com/n/ndceeb3a25f8d
そして、まだ風雨の強かった時間帯にも
どこか嬉しそうに囀り続ける鳥たちもいて
樹々たちの無言の会話は
もしかしたら彼らにも共鳴しているのかもしれないと思ったりもした。
言葉を持って文明に依存し過ぎた人間だけが
そうした感受性をどこかに置き忘れてしまった様にも思えた。
この記事へのコメントは終了しました。
コメント